開催日 2004年1月25日
参加者 14名
| No | 地区 | 蒸留所 | ビンテージ | 年数 | 度数 | 備考 |
| 1 | ジャパニーズ | 山崎 80周年記念限定 | | | 43.0% | オフィシャル |
| 2 | ジャパニーズ | 山崎 No.119.9 | 1985 | 18年 | 48.0% | ソサエティ |
| 3 | ジャパニーズ | 白州 No.120.3 | 1988 | 14年 | 56.4% | ソサエティ |
| 4 | ジャパニーズ | 白州 No.120.1 | 1981 | 21年 | 60.7% | ソサエティ |
| 5 | ジャパニーズ | 山崎 No.119.8 | 1991 | 11年 | 62.5% | ソサエティ |
テイスティングノート
山崎 白秋記
今月のお題は、最近なにかと話題にことかかない「サントリー」である。
私自身、数年前まではまったくノーマークのモルトであったが、山崎蒸留所に何度かあしを運ぶにしたがい、きっとすばらしいモルトがあるはずだと意識しはじめた。
そんなときのタイムリーなSMWSS認定であった。
SMWSの何本かのボトルを飲んでみてあらためてサントリーの実力を感じたしだいである。
もちろん今回も、お題は秘密でテイスティングは進められた。
さて、今回の5本を紹介しよう。
[ NO.1 ]山崎蒸留所80周年記念ウイスキー 15年 43%
【 香り 】
トップノートはきわめて上品でエステリーである、熟成香も十分にかんじられるがフレッシュでもある。
ももや、なしなどのフルーツの香り、さらにウッディーな香りが心地よい。独特の伽羅の香りも奥に感じる。
【 味 】
フルーティー、&ウッディーでミディアムボディ。ややエステル香が強く、香りに較べると複雑さにかけるところである。
43%のアルコール度数をかんがえると、驚くほど複雑かつリッチな香りをもったモルトである。
[ NO.2 ]ソサエティ 119.9 山崎 18年 48.0%
【 香り 】
やさしく上品なエステル香、奥にかすかにシェリー香。深々としたぶどう系のフルーツ香。しだいに甘い熟成香につつまれる、リキュールを感じさせる香り。さらに時間がたてばバニラ香も感じることになる。
甘い香りを基調としながら以外にビターな香りもあり、かなり複雑な香りである。
【 味 】
味には香りにあるような複雑な印象はなく、セメダイン系のエステリーな味が口のなかを支配する。かすかにシェリー樽を思わせる味があるが、熟成からくるものかもしれない。
ミディアムボディーでフィニッシュは長い。
バーボン樽熟成とおもわれるが、シェリー樽や、ワイン樽フィニッシュなどの個性もかんじさせる新しいタイプのモルトといえよう。
[ NO.3 ]ソサエティ 120.3 白州 18年 48.0%
【 香り 】
ピートが強く香る、アイラによくある磯の香りはない。ジャーキーでスモーキー。やはりこのモルトもエステリーな香りが強く、ピートとのコンビネーションがいままでになかったものだ。
ピート香はそれほどシャープなものではなく、攻撃的なところはいっさいない。
【 味 】
やはりピートが強い、なおかつぴりぴり感は強く、アルコール臭も感じられる。しばらくするとフルーティーな感じがでてきて、エステルも強く感じるようになる。
[ NO.4 ] ソサエティ 120.1 白州 21年 60.7%
【 香り 】
トップノートはやはりエステリーである。奥にはごく軽いピート香とややこげたゴムの香りがある。
時間とともに、キャラメル系の熟成香がでてくる、さらに独特の伽羅の香りがあなたを古都にいざなう。
【 味 】
ピリピリとしたシャープな味だが、けっしてドライにはならない。シェリー樽の個性なのか、軽いピートなのかややこげた印象といがいがした感じがある。
その後、あじわいにも伽羅の特徴がいままでにない個性を主張する。古さ、複雑さがすばらしいモルトである。
[ NO.5 ]ソサエティ 119.8 山崎 11年 62.5%
【 香り 】
ツンと鼻をつくシャープなフルーツの香り、香りの立ちは遅く、しばらくたってからシェリー香がたってくる。その後さらにお得意のエステル香のコンビでまさに総天然色。
甘い香りに誘われるがアルコール度数からくる刺激臭も感じられる。
【 味 】
セメダイン香とかすかなシェリー。奥にはピート由来のいがいがした下触りも。やはりぴりぴりとした刺激もあるが、味わいがまろやかでキツイかんじはない。時間がたてば、年数以上の熟成を感じるようになる。
サントリーの個性と問われれば、エステリーを強く感じる香り、ミズナラ樽熟成にゆらいする伽羅の香りということができる。
しかしややもするとエステリーな個性は、やりすぎと感じるところもあり、今後エステリーを抑えたボトリングに期待が膨らんでくる。
開催日 2004年2月22日
参加者 10名
| No | 地区 | 蒸留所 | ビンテージ | 年数 | 度数 | 備考 |
| 1 | オークニー | ハイランドパーク | | 26年 | 51.5% | キングスバリー |
| 2 | オークニー | ハイランドパーク | 1976 | 24年 | 53.0% | マキロップスチョイス |
| 3 | オークニー | ハイランドパーク | 1975 | 26年 | 53.2% | ムーンインポート |
| 4 | オークニー | ハイランドパーク | 1982 | 20年 | 57.6% | ブラッカダー |
| 5 | オークニー | ハイランドパーク No4.70 | 1990 | 10年 | 58.9% | ソサエティ |
テイスティングノート
山崎 白秋記
今月のお題は、北の巨人「ハイランドパーク」である。
今回のテイスティングで、ますます蒸留所の個性というものがわからなくなってきた、これが本音である。
一杯目をノージングして、SMWSのミステリーボトルと極めて近い印象をもった、それで、蒸留所の地区としてはハイランドに近いスペイサイド、あるいはスペイサイドに近いハイランドとかんじた。
もちろんクライヌリッシュではなく、グレンモーレンジに近い印象であった、それほどやさしく、繊細なものであった。
こんなやさしく、優等生的あじわいの北の巨人があるんだな、というのがメンバーのあいだでの共通認識ではなかったのではないだろうか。
そんなことで、会が終盤になっても蒸留所の正解はでなかったのである。
さて、今回の5本を紹介しよう。
[ NO.1 ]キングスバリー ハンドライティング 26年 51.5%
【 香り 】
トップノートはもも系のフルーツ、きわめて上品かつ繊細。リフィルオークの長熟か。ただしボディーはそれほど厚くはない。
しだいに香りは開いてきてキャラメル香の熟成香をかんじる。フルーティーでありながらややドライ。
【 味 】
フルーティー。ややピリピリとする。おくに「いがいが」あるいは軽いピートをかんじるがほんのわずかである。
[ NO.2 ]マキロップチョイス 1976 24年 53%
【 香り 】
まずNO.1とおなじ「もも系」のフルーツをかんじる。その後の香りもほぼ同じようにきわめて上品かつ繊細な印象。
しばらくすると、NO.1以上の熟成とボディーを感じるようになる。キャラメル系の熟成香と、繊細なフルーツが心地よい。やや酸味があり、NO.1より硬質に仕上がっている。
【 味 】
やはり、フルーティー、ややいがいがをかんじる。軽いピートなのであろうか。加水するとグレンリベットのようなフルーティーさもかんじられる。
かれた長熟モルトといった印象で、ベテランのモルト飲み御用達といったところだ。
[ NO.3 ]ムーンインポート ザ アニマル 1975-2001 26年 53.2%
【 香り 】
かおりの立ちが遅い、そのためライトにかんじられる。これも前の2本ときわめてよく似た香りでフルーティーであり、上品かつ繊細である。
よくこれだけ同じものを集められたものである。
さわやかな印象はボトルの「アニマル」のイメージとはぜんぜん違うものである。リフィルオークの印象、キャラメル系の熟成香。
【 味 】
フルーティー。やや酸味をかんじ硬質な印象。バランスがよく逆にコメントがしづらいといえる。
[ NO.4 ] ブラッカダー ローカスク 1982 20年 57.6%
【 香り 】
トップノートはやはりもも系のフルーツ、上品ではあるが、奥にややモルティな香りも感じられる。
時間とともに、やや暗い感じとなり、しょうゆのかおり、あるいは臭みを感じさせる香りとなる。やや、アルコールの刺激があり。
【 味 】
ピリピリとしたアルコールの強さを感じる。 やはり味の方も香りと同系等の臭みを感じる。
若さを感じることから、後に熟成年数が20年であることを明かされ熟成が遅いモルトといった印象であった。
[ NO.5 ]ソサエティ 4.70 10年 58.9%
【 香り 】
これも、もも系のフルーツを感じた、今回のテーマは同一蒸留所であることはまちがいない。
ややこげたかおりがある、アルコールの刺激も強い。やさしい麦芽の香りもあり、もうすこし熟成がほしい。これもNO.4と同じようなくさみがある。
【 味 】
アルコールを強く感じる、フルーティ、かつモルティー。シャープなかんじがスペイサイドモルトではないような印象をあたえる。
今回は同系の香り、味で、とくにNO.1〜3はほんとに良く似た印象でコメントにこまってしまった5本であった。
ハイランドパークとしての個性にはなんらかのシェリー樽が必要不可欠なのであろうか。
開催日 2004年3月28日
参加者 10名
| No | 地区 | 蒸留所 | ビンテージ | 年数 | 度数 | 備考 |
| 1 | スペイサイド | グレンドロナック | 1974 | 26年 | 50.0% | ブラッカダー |
| 2 | スペイサイド | グレンファークラス | 1980 | 19年 | 57.0% | ケイデンヘッズ |
| 3 | スペイサイド | マッカラン | 1980 | 22年 | 57.0% | ジョンミルロイ |
| 4 | ハイランド | ダルモア No.13.30 | 1989 | 12年 | 59.9% | ソサエティ |
| 5 | スペイサイド | アベラワー | 1987 | 15年 | 62.1% | ケイデンヘッズ |
テイスティングノート
山崎 白秋記
今月のお題は、「オフィシャルボトルがシェリー樽熟成で出されている蒸留所の、オーク樽熟成のモルト」というたいへん長いお題である。
一杯目をノージングして、フルーティー、桃の個性を感じたが、2杯目、3杯目にも同じ個性を感じ、これは同じ蒸留所だろうというのが大方のメンバーの意見だった。
会もなかばでヒントとしてお題が明かされた、5種とも蒸留所が違うというのである。これは、これは、また前回に続きどんでん返しである。
今回のテイスティングでも、ますます蒸留所の個性というものがわからなくなってきた、毎回こんな繰り返し、モルトは奥が深いということか。
余興としてこの5種の蒸留所のオフィシャルボトルがだされた。マッカランの香ばしさと焦げたゴム、グレンドロナックの香ばしさと醤油風味、
グレンファーフラスのやさしいシェリー香と上品な酸味、ダルモアの麦芽風味と軽いシェリー、意外だったのがアバラワー、こんなにモルティーであったとは、甘味も意外と少ない。
さて、今回の5本を紹介しよう。
[ NO.1 ]グレンドロナック ブラッカダー 1974 26年 50%
【 香り 】
トップノートは極めてフルーティー、香りの立ちも早い。なし系のフルーツで、上品かつ繊細。ややエステリーであり、ほどよく酸味をのせている。
ドライなところもなく典型的なスペイサイドのスタイルといったところか。何杯でもおかわりをしてしまいそうなモルトである。
【 味 】
フルーティー、味の方はややドライである。日本酒の吟醸香のようなふくみ香がある。ひじょうにやさしく繊細なモルトである。
[ NO.2 ]グレンファーフラス ケイデンヘッド 1980 18年 50%
【 香り 】
まず香りの立ちがきわめて遅い、しかししばらく時間がたてばNO.1とおなじ「なし系」のフルーツをかんじる。
その後の香りもほぼ同じようにきわめて上品かつ繊細な印象。さらに時がたてば、ウッディーな熟成を感じるようになる。
【 味 】
やはり、フルーティーではあるがピリピリとしたところがあり、シャープでややドライ。
[ NO.3 ]マッカラン ミルロイ 1980 23年 57%
【 香り 】
これも前の2本ときわめてよく似ている。さわやかでフルーティーであり、なしの香り。上品かつ繊細である。きらきらした酸味があるが、ミルキーな一面もみせる。
先月とおなじく、よくこれだけ同じ香りのモルトを集められたものであるといったところか。
【 味 】
フルーティー。ややシェリーをかんじる、熟成からくるものか。味の出方はやや遅いがしだいに熟成というか深みをかんじるようになる。
[ NO.4 ] ダルモア SMWS 13.30 12年 59.9%
【 香り 】
ややこげてかつまったりとした印象、グレープ系のフルーツ、奥にややひねた香り。いがいがとした香りは軽いピートか。奥にはやや若さが見える。しばらくするとキャラメル風味。
他の4本とはちょっと傾向がちがう。
【 味 】
香ばしさをかんじる。しばらくするとシェリー樽の個性。
ぴりぴりとして「した」をさす、アルコール度数の高さゆえからだろうか。その後熟成からくる、ミルキーかつまったりとした深みを感じるようになる。
[ NO.5 ]アバラワー ケイデンヘッド 1987-2002 15年 62.1%
【 香り 】
フルーティー、フルーティー、これも、なし系のフルーツ。やや若さあるいは麦芽風味を感じる。これだけフルーティーな「なし」を揃えておいて「同じ蒸留所ではない」というのである。
ややすっぱさを感じる香り、さわやかな酸味とは別のものである。
【 味 】
フルーティー、やや若さを感ずる。奥にはいままで感じたことのない、化粧品系の上品な味わい。エドラダワーに感じるものとは別の印象のものである。
酸味もほどほどあり、グレープ系のフルーツ。その後ミルキーな熟成を感じるようになる。
開催日 2004年4月25日
参加者 10名
| No | 地区 | 蒸留所 | ビンテージ | 年数 | 度数 | 備考 |
| 1 | ハイランド | ロイヤルブラックラー | 1979 | 22年 | 50.0% | ダグラスラング |
| 2 | ハイランド | ロイヤルブラックラー | 1975 | 23年 | 58.1% | シグナトリー |
| 3 | ハイランド | ロイヤルブラックラー No.55.12 | 1976 | 25年 | 58.9% | ソサエティ |
| 4 | ハイランド | ロイヤルブラックラー | 1979 | 18年 | 62.3% | キングスバリー |
| 5 | ハイランド | ロイヤルブラックラー | 1979 | 23年 | 62.8% | ザ•スコッチシングルモルトサーク |
テイスティングノート
山崎 白秋記
今月のお題は、「ハイランドの隠れた名酒、ロイヤル・ブラックラ」である。
ややマイナーな蒸留所であり、オフィシャルボトルとしては花と動物シリーズ以外めったにお目にかかれない。
しかしボトラーズものは、なかなかできのよいモルトが出回っているところが、お題のようにいわれる所以であろうか。
5本をテイスティングしての全体的なイメージは「繊細さ、さわやか」である。ただしスペイサイドものにくらべるとややドライである。
さて、本題の5本を紹介しよう。
[ NO.1 ]オールドモルトカスク 1979 20年 50%
【 香り 】
まず香ってくるのは非常に華やかなフルーツ香、もも系のフルーツである。さらに奥には、梨などいろいろなフルーツを感じることができる。
その後、樽由来の深みのある熟成香が香ってくる、ただし押し出しは強くなく上品なものである。フルーツ香、熟成香、さわやかな酸味を感じさせ、香りのバランスがよくとれている。
【 味 】
味の方はややドライである。樽からくるのかやや湿った古臭い「ふくみ香」がある。熟れたグレープ味。フィニッシュはブナハーブンによるある、くちに残るものがある。
[ NO.2 ]シグナトリー 1975 24年 58.1%
【 香り 】
トップノートはリフィルシェリーと思われるやさしいシェリー香である。香りの立ちが良く、グラスを回せば即座に「良い香り」と感じさせるモルトである。
ももを感じさせるさわやかなフルーツもここちよい。 しばらくすると、ウッディーな熟成香に満たされ、蒸留所のセラーにいるようである。
【 味 】
熟成感がすばらしい、シェリー香と酸味のバランスもよい。味もウッディーでこれだけで満足してしまうモルトである。
[ NO.3 ]SMWS 1976 25年 58.9%
【 香り 】
これもリフィルシェリーを感じさせるほのかなシェリー香、度数のわりにアルコールが鼻をつく。
しだいにシェリー香は強くなり、こげたゴムを感じるようになる。ただし押し出しのつよいものではないので、シェリー樽きらいの飲み手にも受け入れられるモルトである。
【 味 】
フルーティー。ややこげたシェリーをかんじる。香ばしさが邪魔するのか、熟成は年数ほど感じられない。
[ NO.4 ] キングスバリー 1979-1997 18年 62.3%
【 香り 】
香りの立ちが早く、かつ非常に強い香り。ややこげているシェリー香である。
その後甘いバニラ香に満たされる。さらにさわやかなリンゴの香りもかんじられ、非常に複雑な香りである。
濃厚ではあるが、さわやかさを併せ持っているところがこの蒸留所の面目躍如といったところか。
【 味 】
香ばしさをかんじる、シェリー樽の個性。ピリピリとシャープである、グレープ系のフルーツ。やや若さをかんじるところが残念である。
[ NO.5 ]スコッチシングルモルトサークル 1979-2002 23年 62.8%
【 香り 】
華やかでフルーティー、熟れたももの香り。度数からくるアルコールの刺激。奥にややシェリー香。
その後さわやかな甘い砂糖水のかおりが鼻を抜けてくる。
【 味 】
香ばしい。やや「いがいが」するが軽いピートからくるものであろうか、はっきりとピートといえるものではない。
やはりアルコール感は強い。ドライではあるが甘さも感じる。
開催日 2004年5月23日
参加者 10名
| No | 地区 | 蒸留所 | ビンテージ | 年数 | 度数 | 備考 |
| 1 | アイラ | アードベック | 1993 | 10年 | 56.2% | ゴードン & マックファイル |
| 2 | アイラ | ラガーンミル(ラガブーリン) | 1993 | 10年 | 57.5% | クーパーズ |
| 3 | アイラ | カリラ | | 13年 | 56.4% | サウンドオブアイラ |
| 4 | アイラ | ラフロイグ | 1988 | 15年 | 55.6% | シグナトリー |
| 5 | アイラ | ポートエレン | | 20年 | 54.9% | ダグラスラング |
テイスティングノート
山崎 白秋記
今月のお題は、「Islay malts meet sherry」である。
惹尊さんが長い間暖めていたとっておきのテーマである。
アイラにシェリーといえば、オフィシャルボトルでは、ボウモア、ラガブリン、ブルックラディなどが思い浮かぶが、ボトラーズものとなるとそれほどメジャーではないように思われる。
ピートにシェリー、個性のぶつかりあいとなりボトラーズとしては販売しにくいといったところか。
ピートにまけないシェリーをきかすとなると、やはりそうとうな個性派モルトになってしまうのである。
さて、本題の5本を紹介しよう。
[ NO.1 ]アードベッグ GM スピリットオブアイラ 10年 56.2%
【 香り 】
トップノートはハイランド系のドライなフルーツ、もも系のフルーツである。その後かすかにシェリー香を感じるようになる。
熟成感もほどよく感じられる。ややアルコール臭が感じられるのは思ったより若いからだろうか。
しばらくすると、ミルクキャラメルの印象が強くなってくる。昔なつかしい森永キャラメルが思い出される。
【 味 】
シャープでややドライな印象。反面、湿気た印象もあり、複雑である。ピートも中程度効いている。
テイスティング中には感じられなかったが、湿気た印象はシェリー樽からきていたのかもしれない。
ピートは良く効いているがシェリーがでしゃばって来ないので、ピートとシェリーをよくバランスさせた秀逸なモルトといえる。
[ NO.2 ]ラガブリン クーパーズチョイス シェリーフィニッシュ 1993 10年 57.5%
【 香り 】
まずオゾンを思わせる「なまっと」した香りがたつ。そのあと出てくる香りはひじょうに遅く、そのためライトボディと感じてしまう。
しばらくしてから、もも系のフルーツを感じるが、ややドライである。甘い香りとともに麦芽の風味も感じることが出来る。かすかなシェリー香。
【 味 】
シャープでドライ、中程度のピート。
かすかなシェリー香のこのモルトは、首をかしげることなくアイラモルトを満喫できるであろう。
[ NO.3 ]カリラ サウンドオブアイラ 13年 56.4%
【 香り 】
有機物のくさみをかんじる。さらにポートあるいはシェリー香が強く香り、熟成からくる桃系の香りもここちよい。
ウッディーな香りのなかにも、華やかな印象もあり、バラエティーにとんだ香りといったところであろうか。
【 味 】
こげたゴム、シェリー香を強く感じる、しけた含み香とイオウの個性。ピートとファーストフィルのシェリー樽のカウンターで、これを良しとするか否かは意見の分かれるところであろう。
[ NO.4 ] ラフロイグ シグナトリー ストレート フロム ザ バレル 1988 15年 62.3%
【 香り 】
湿った潮の香。かすかなシェリー香、ほんとにわずかなものだ。
シャープでストレートな印象。ジンジャーの香り。
【 味 】
ピリピリとシャープである、酸味もほどよく、つよいピートとバランスしている。
ただし、ヨードあるいはクレオソートの印象が、ピートの強さのわりに少ないのは熟成のためか。
[ NO.5 ]ポートエレン ダグラスレイン トップノッチ 20年 54.9%
【 香り 】
こげた香りが強い、いおうのかおりもぷんぷんと。その後あまいシェリー香。しめった印象も強い。ファーストフィルのシェリー樽の個性ではあるが、それにしても赤いモルトである。
【 味 】
香ばしい、あるいはこげた感じが強い。シェリー香はつよく、意外にもにがい。
酸味もほどほどきいているため、くどさは抑えられている。中程度のピート。
この個性を受け入れられる飲み手にはくせになるモルトといえよう。
あえて、ピートを強く効かせたシェリー樽熟成のモルト。たいへん個性的ではあり、オンリーワンとはいわないが、かつて飲んだことの無いタイプである。
ピートとシェリーが競合している感じが強く、熟成年数を考えるともう少し、かどのとれたモルトとしたいところではある。
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