開催日 2003年3月30日
参加者 10名
| No | 地区 | 蒸留所 | ビンテージ | 年数 | 度数 | 備考 |
| 1 | スペイサイド | ロングモーン | 1971 | 28年 | 43.0% | B.B.R |
| 2 | スペイサイド | ロングモーン | 1968 | 32年 | 49.8% | ハートブラザーズ |
| 3 | スペイサイド | ロングモーン | 1973 | 28年 | 59.1% | ムーンインポート |
| 4 | スペイサイド | ロングモーン | 1968 | 33年 | 60.3% | ソサエティ |
| 5 | スペイサイド | ロングモーン | 1969 | 29年 | 62.0% | ゴードン&マックファイル |
テイスティングノート
山崎 白秋記
今月の5本は、スペイサイドの隠れた銘酒といわれているロングモーンである。
ロングモーン蒸留所はビッグネームではないが、モルト飲みの間では非常に評価の高い蒸留所である。
オフィシャルボトルは、非常にドライなモルトではあるが、他に特徴がない。ところがボトラーズものはかなりの確率で出来の良いモルトと出会うことができる。
さて、今回の5本を紹介しよう、もちろんボトラーズものの5本である。
[ NO.1 ]BBR(ベリーブラザーズ アンド ラッド) 1971 28年 43%
【 香り 】
まずトップノートは上品なフルーティーさがきわだっている。ボディはライトであり、BBRのボトリング一般にかんじられる、上品かつライトのイメージをうらぎらない。
その後奥に軽いピート香があるが、かすかなものである。軽くシェリー香も感じられ、リフィルシェリー樽で1〜2年フィニッシュしたような印象である。
【 味 】
味には特に特徴はないが、華やか、かつフルーティーでスペイサイドモルトの味である。
[ NO.2 ]ハートブラザーズ 1968 32年 49.8%
【 香り 】
トップノートはNO.1同様、非常に上品なフルーツ香が感じられる。ただしかなり香りの立ちは遅い方である。その後、香りはしだいに強くなり、熟成香、エステル香も立ってくる。
上品な熟成モルトである。また、いい意味でかれたアイラモルト的なドライさもあり、熟成モルトにありがちなくどさは感じられない。奥にはシェリー香とオゾン香も少々ある。
【 味 】
NO.1と同様、華やかなフルーツが感じられる、味は香りほどドライではない。フィニッシュは樽から由来するものか、アイラのブナハーブンにみられる、ちょっとひねた感じが残る。
[ NO.3 ]ムーンインポート 1973-2001 28年 59.1%
【 香り 】
まず色に驚かされる、黒ささえ感じさせる赤にちかい。色から想像されるとおり、強いシェリー香がたってくる。それもマッカランに代表されるファーストフィルのシェリー樽の個性である。
焦げたゴム臭ともいわれる香りである。しかし、このおこげは非常に上品で高級であり、いやみは感じさせないところが熟成モルトである。
【 味 】
味も香りをうらぎらない、香ばしいものでこげたゴム的な味わいである。濃厚なモルトであるが、上品さが十分にあり一杯でけっこうというモルトではない。
[ NO.4 ] SMWS(スコッチモルトウイスキーソサエティー) 7.21 33年 60.3%
【 香り 】
NO.2同様香りの立ちが遅く、トップノートはいっけんライトであるが、すぐに香りが立ってくる。熟成香は30年オーバーを感じさせるに十分で、エステル香や、非常に質の高いオーク樽の個性がひろがってくる。
熟成香の奥には、しぶみを感じさせる香り、こげた香りが感じられる。
【 味 】
最初はピリピリとドライなあじわいであるが、しだいにがみ、しぶみが熟成モルトであることを主張してくる。その後フルーティーな味がでてくるが、基本的にはドライな印象である。それにしてもうまい。
[ NO.5 ]ゴードン アンド マクファイル カスク 1969 62.0%
【 香り 】
まず熟成香、エステル香がたってきて、そのあと控えめにフルーツ香がでてくる。とにかくいい樽を使っているなと感じさせる。
さらに、木の香り、しぶさが出てきて、奥にバニラ香と軽いピート香がある。香りだけで満足してしまう、そんなモルトでおもわず顔をほころばせてしまう。
【 味 】
味はやはりドライであるが、こげた味(かるいピートかもしれない)やしぶみが、酸味とほどよくバランスして、万人にうまいといわせるモルトである。
開催日 2003年4月27日
参加者 10名
| No | 地区 | 蒸留所 | ビンテージ | 年数 | 度数 | 備考 |
| 1 | ハイランド | ダルモア | | 12年 | 43.0% | オフィシャル |
| 2 | ハイランド | ダルモア シガーモルト | | | 43.0% | オフィシャル |
| 3 | ハイランド | ダルモア | 1974 | 22年 | 43.0% | ハートブラザーズ |
| 4 | ハイランド | ダルモア | 1989 | 12年 | 59.9% | ソサエティ |
| 5 | ハイランド | ダルモア | 1989 | 11年 | 60.5% | 土屋 守シリーズ |
テイスティングノート
山崎 白秋記
今月の5本は、ハイランドのダルモアである。テイスティングし終えて5本の印象をまとめてみると、軽いシェリー樽の個性があり、
青リンゴ系のフルーツの味わいがありながらドライであることなど、ダルモアという蒸留所の個性が明確に現れていた。
当然であるがNo.1のオフィシャルボトルは、この個性がもっとも現れている。また、ボトラーズものと飲み比べてしまうと、
12年のオフィシャルボトルは普通かすんでみえてしまうものであるが、この12年は非常にできがよい印象であった。
さて、今回の5本を紹介しよう。
[ NO.1 ]オフィシャルボトル 12年 43%
【 香り 】
トップノートは上品なフルーツ、その後甘い香りが立ってくる。ボディはミディアムである。その奥には軽いシェリー香があり、リフィルシェリーを使っているようだ。
甘い香りはするが、ドライな印象はハイランドあるいはアイラモルトを感じさせる。しばらくするとオゾン香がしてくる。
【 味 】
まずスペイサイド系のフルーツの味がひろがる。ただしドライな印象は変わらず、ハイランドとスペイサイドの中間に位置するダルモアの立地を納得させる。
次に軽くシェリーとピートの味? がでてくる。以前テイスティングした12年のオフィシャルボトルは、かすかにモルティな穀物の香りがあったが、今回のボトルにはそれがなく、たいへんできがよいモルトである。
[ NO.2 ]オフィシャルボトル シガーモルト 43%
【 香り 】
赤みがかった色から想像されるように、こげたゴム臭がまず立ってくる、ファーストフィルのシェリー樽であろうか。ただし上品な香りで、かすかな熟成香も感じられる。
次にオゾン香とピート香がでてくる、さらにラムを感じさせる焦げた甘味の香りがしてくる。時間が経つと熟成香は消えモルティな印象が出てくる。
甘さはあるが全体的な印象はやはりドライである。
【 味 】
シェリー樽由来の味、さらに柑橘系のフルーツの味。味も香り同様ドライである。
[ NO.3 ]ハートブラザーズ 1974 22年 43%
【 香り 】
まず熟成香やシェリー香が感じられる、この熟成香はひねたとか、古いといったことばが前につくが、悪い意味ではない。
古いタイプの樽といった表現が適切かどうかわからないが、新しい樽詰めのモルトにはない香りである。
そのあとNo.1やNo.2に共通するオゾン香が現れる。さらに時間の経過とともに、こげた香りや、するめの香りもでてくる。
【 味 】
味も香りと同じくこげた味、しぶみ、甘さを感じさせるものである。その後オフィシャルボトルにはない中程度のピートがでてくる。
フレッシュなモルトでは決して味わえない、複雑な香りや味を楽しめるモルトである。
[ NO.4 ] SMWS(スコッチモルトウイスキーソサエティー) 1989 12年 59.9%
【 香り 】
トップノートはスペイサイドのストラスアイラ蒸留所や、グレンキース蒸留所のオフィシャルボトルに感じられる、青リンゴ系のフルーツの香り。
その後、香りに深みが出てきて、若干の熟成香と若さの両面を感じさせるモルトである。
【 味 】
ベンリネス、クライネリッシュあるいは、ハイランドパークの若いモルトによくある、ツンとしてしぶみのあるツルーツの味わいである。バーボン樽に由来するものなのか?
その後、しょっぱい味もしてくる。しぶみのあるツルーツの味わいはたいへん印象深いモルトである。
[ NO.5 ]土屋守 The Single Cask Collection 1989 11年 60.5%
【 香り 】
まず熟成香を感じる、ただし長期熟成モルトにみられるエステル香のような強いものではなく、上品でどことなく長期熟成を感じる種類のものである。
その後シェリー香がたってくる。これも上品なもので「どうだうまいだろ」というような押し出しの強いものではない、いい樽であっさり熟成したとでもいおうか。
ただし、アルコール臭は強く、香りがたってくるのには時間がかかる。時間とともにオゾン香とバニラ香が出てくる。
【 味 】
やはりこのモルトもドライである。その後しぶさ、にがみといった古い味がでてくる。軽いピートとシェリーも感じられ、その奥にNo.4にあるようなフルーツの味もしてくる。
このモルトは、古さと新しさの両面をもっており、11年とは思えない熟成を感じさせる、できのよいモルトである。
開催日 2003年5月25日
参加者 10名
| No | 地区 | 蒸留所 | ビンテージ | 年数 | 度数 | 備考 |
| 1 | アイラ | アードベッグ | | 10年 | 46.0% | オフィシャル |
| 2 | アイラ | アードベッグ | 1975 | 24年 | 50.0% | ダグラスラング |
| 3 | アイラ | アードベッグ | 1990 | 12年 | 56.4% | ゴードン&マックファイル |
| 4 | アイラ | アードベッグ | 1991 | 11年 | 57.4% | マキロップス チョイス |
| 5 | アイラ | アードベッグ | 1993 | 8年 | 59.8% | ソサエティ |
テイスティングノート
山崎 白秋記
今月のお題は、アイラモルトのなかでも、もっともピートを焚いているといわれているアードベッグである。
ところが最もピーティーであるはずのアードベッグではあるが、5本ノージングを終えたところで、今日はアイラではないなと思ってしまったのである。
それは、No.1, No.2, No.3,にほのかに甘い香りがあったからであり、さらに飲んでみると、No.2, No.3, No.4, No.5,に酸味が感じられ、頭の中にあるアードベッグの個性とは違ったからである。
こんな具合にブラインドテイスティングで行われるこの会は、何回参加しても新しい経験ができる面白い会である。
さて、今回の5本を紹介しよう。
[ NO.1 ]オフィシャルボトル TEN 10年 46%
【 香り 】
まずアルコール臭が鼻につき、香りの開くのを妨げる。しかしすぐにアルコール臭は感じられなくなり、上品なフルーツ、そしてはちみつのような甘い香りを感じるようになる。ボディはライトである。
【 味 】
ピートを強く感じるが、アードベッグを印象づけるほどに強いものではない。そのあとフルーツの味もでてくる。
味は、香りほどライトではないが、それほど複雑な味でもない。
[ NO.2 ]ダグラスラング (オールドモルトカスク) 1975 24年 50%
【 香り 】
かつてこんな香りのモルトを味わったことがない。そんな印象をだれもが持たれると思う。
あえていえば、木の樹液の香りとでも言おうか、一種独特のものである。木をのこぎりできったときの匂いも。
その後まったりとした甘い香りと熟成香たってきて、かすかにシェリー樽の個性も感じられる。さらにラムの香りもわずかにある。
【 味 】
味もやはり香りに負けず樹液を連想させるものである。さらにひねた味、にがい印象も。そのあと、やっとピートである。酸味も感じられる
こんなモルトを出すのはいったいどこの蒸留所なんだろうか、そんなことを考えながら味わっていた。
まだまだ、未体験の香りと味をプレゼントしてくれる、モルトはほんとおくが深い。
自宅にも一本置いておきたい。そんな印象をもった特別なモルトであった。
[ NO.3 ]GM スピリットオブスコットランド 1990 12年 56.4%
【 香り 】
トップノートは甘い香り、さらにチョコの香りが甘い印象を増長する。その後上品な熟成香が感じられるようになり、長熟ものかなと思わせる。奥にはシェリー香も。
【 味 】
酸味、ピート、フルーティーの三拍子である。ここでブラインドテイストのおもしろさなのであるが、このモルト、私はブローラと確信していた。上記の三拍子はブローラのものであるからだ。
しばらくすると、かすかにボウモアの個性である石鹸香も顔をだしてくる。そんな印象であるから、アードベッグとしてはバランスのとれた、ある意味出来のよいモルトである。
アードベッグのハードパンチとはちがう傾向の一本である。
さらによいモルトに出会う確率の低い(ごめんなさい)GMにしては、出血の出来である。
[ NO.4 ]マキロップチョイス 1991 11年 57.4%
【 香り 】
まず、アルコール臭がつよく感じられ、そのあとグレープフルーツを感じるようになる。柑橘系の香りである。
さらに「いがっ」? っとした印象、ピート香からくるものであるうか。やや熟成もかんじられる。
【 味 】
やはり、酸味、ピート、フルーティーである。フルーツは甘さよりも柑橘系のツンとした酸っぱい系のものである。
[ NO.5 ]SMWS(スコッチモルトウイスキーソサエティー) 1993 8年 59.8%
【 香り 】
まずたってくるのは、なまぐさい香りである。海のなまぐささとはちょっとちがう種類のものである。その後、明確なキャラメルをかんじられるようになる、さらにシェリー香も奥にあり、熟成したモルトを感じさせる。
あとでボトルをみておどろくことになるのだが、このモルトはたった8年の熟成なのである。
【 味 】
このモルトも、酸味、ピート、フルーティーである、さらに、にがみ成分も感じられる。バランスのとれたあじわいではるが、香りほどの熟成と複雑さはないところが残念である。
開催日 2003年6月22日
参加者 15名
| No | 地区 | 蒸留所 | ビンテージ | 年数 | 度数 | 備考 |
| 1 | ハイランド | ブローラ | 1972 | 29年 | 51.0% | ダグラスラング |
| 2 | ハイランド | ブローラ No.61.13 | 1978 | 24年 | 56.0% | ソサエティ |
| 3 | ハイランド | クライネリッシュ No.26.23 | 1983 | 19年 | 56.6% | ソサエティ |
| 4 | ハイランド | クライネリッシュ | 1983 | 19年 | 57.5% | ダン・ビーガン |
| 5 | ハイランド | クライネリッシュ | 1972 | 30年 | 58.0% | スコッチモルト販売 |
テイスティングノート
山崎 白秋記
今月のお題は、クライネリッシュ、ブローラである。数ある蒸留所のなかでも、モルト好きにはたまらないブランドのひとつであろう。
それも今回は熟成ものぞろいであり、陶酔の5本といえる。
また、クライネリッシュとブローラの違いを感じ取るのもおもしろいであろう。
会の進行は例によってブラインドテイスティングで行われ、否が応でもテイスティングの感度は上昇するのである。
さて、今回の5本を紹介しよう。
[ NO.1 ]ブローラ ダグラスラング プラチナセレクション 1972 29年 51%
【 香り 】
トップノートは甘い上品なシェリー香、シェリー香はごく軽いものであり、短期間のシェリー樽フィニッシュかもしれない。
そのあとすぐにピート香が立ち、さらに海くさい香りもただよってくる。この香りから、海岸線から遠くない蒸留所であることがうかがい知れる。
最初上品でかろやかな印象から、だんだんと重い香りに変化してくる。
ピートに隠れてはいるが熟成香はのっており、いきなり最初の一杯目から熟成物か、といわせるに十分な一本である。
【 味 】
フルーティー、ピート、酸味の三拍子である。先月、この三拍子はブローラの個性と言い切り、はずしてしまったが(先月の三拍子のモルトはアードベッグであった)今回こそこのモルトはブローラといっておこう。
ピートは強くなく、アイラものによくあるヨードをともなったものではない。
[ NO.2 ]SMWS ブローラ (スコッチモルトウイスキーソサエティー) 1978 24年 56%
【 香り 】
トップノートは暗い印象で、キャラメルの香りがしてくる。その後、突然のように花の香りが文字通り開いてくる。さらに軽くシェリー香が立ってくるが時間とともに消え入ってしまう。
【 味 】
軽くフルーティーさを味わえるが、トータルでの印象はドライでピリピリとしており、甘味はすくない。ハイランドモルトの特徴といえるのかもしれない。
ソサエティー試飲会の時、私自身、評価の高いモルトであったが、改めて今日ここで飲んでみると意外にそれほどでもなく、最後に種明かしされ意外な一本であった。
[ NO.3 ]SMWS クライネリッシュ(スコッチモルトウイスキーソサエティー)1983 19年 56.6%
【 香り 】
上品で繊細なシェリー香を感じる。ただしシェリー香を感じたのは私だけであり、クライネリッシュが一般的にバーボン樽で熟成していることを考えると、熟成香がシェリー香と思わせたのかもしれない。
その後シェリー香は消えてしまい、花の香りが後を追うように現れてくる。
全体的な香りの印象はミディアムボディの熟成モルトといったところか。
【 味 】
フルーティーでドライである。かすかな酸味と、非常に軽いピートを感じる。上品、かつ繊細な熟成モルトから、クライネリッシュとは思わなかったのが本音である。クライネリッシュとしては、優しすぎるのである。
[ NO.4 ] クライネリッシュ ダンビーガン 1983 19年 57.5%
【 香り 】
酸味をともなったキャラメルのような香りである。その後、砂糖水を連想させる甘い香りがしてくる。ほんとは砂糖水ににおいなどないのだが。
奥にはフルーティーさがただようが、NO.3とはうって変わって重くしずんだ香りの印象だ。
【 味 】
軽いピートを感じる。やはりこのモルトもドライであり酸味は少ない。軽くバーボン樽の個性もある。バーボン樽の個性を明確に文字にできないところが残念ではある。
[ NO.5 ]クライネリッシュ スコッチモルト販売 1972 30年 58%
【 香り 】
まずたってくるのは、NO.3と共通の甘い香りとかすかなシェリー香である。上品かつ繊細な熟成香を感じ、かなり上質なモルトであることを意識する。
【 味 】
熟成されたフルーツ、ただし甘くはなくドライである、奥には軽くピートなのであろうかいがいがとした印象がある。熟成したモルトによくある、まったりとした重みはない。
いろいろ熟成モルトを飲んできたモルト飲みが、最後に行き着くこととなる、かれた熟成モルトといった感じであろうか。
このモルトもクライネリッシュというには非常に難しい一本であった。
開催日 2003年7月27日
参加者 10名
| No | 地区 | 蒸留所 | ビンテージ | 年数 | 度数 | 備考 |
| 1 | スカイ | タリスカー | | 10年 | 45.8% | オフィシャル |
| 2 | スカイ | タリスカー | 1983 | 18年 | 46.0% | キングスバリー |
| 3 | スカイ | タリスカー | 1979 | 22年 | 50.0% | ダグラスラング |
| 4 | スカイ | タリスカー | 1979 | 21年 | 58.0% | スコッチモルト販売 |
| 5 | スカイ | タリスカー | | | 60.0% | オフィシャル |
テイスティングノート
山崎 白秋記
今月のお題は、タリスカーである。タリスカー5本、なかなか一度に揃わない蒸留所である。
さらに今回はお目見えしてまもない、オフィシャルのカスクストレングスもテイスティングできたのである。
会の進行は例によってブラインドテイスティングで行われたのであるが、ピートの弱さに最後まで、タリスカーといえなかったのである。
シェリー樽の個性を取り去ったスプリングバンクといった印象で、まだテイスティングしたことのない新種のスプリングバンク5本となかば確信していた次第である。
さて、今回の5本を紹介しよう。
[ NO.1 ]オフィシャル 10年 45.8%
【 香り 】
香りの立ちがかなり遅い、しばらくしてもまだたってこない、そんな個性からドライといったことばがでてくる。かれたアイラモルトとでもいおうか、
「あれ今月もアイラ」とおもわず口に出てしまった。
その後、甘さ、上品なフルーツ香がわずかに立ってくる。エチルアルコールを意識することでドライにかんじるのかもしれない。
全体的にバランスは取れており、悪くいえば特徴がないともいえる。
【 味 】
軽くピートをともなうフルーツの個性。ミディアムボディ。味もドライであり、しばしばブレンデッドとかんじるときもある。
ニューラベルになって味は変わっていないといわれているが、記憶にある旧ボトルのタリスカー、オフィシャボトルとかなり印象は違っていた。新旧ボトルの飲み比べをしてみないといけない。
[ NO.2 ]キングスバリー cask no.100 1983-2001 18年 46%
【 香り 】
トップノートはつんと鼻を刺す硬質なフルーツ香。その後やわらかさがでてくるが、やさしいフルーツ香ではなく、ぶどう系のちょっとツンとした香りである。
しばらくすると熟成香がわずかに開いてくる、年数相応のかおりであろうか。
【 味 】
軽くフルーツをかんじるが、トータルでの印象はドライでピリピリとしており、甘味はすくなく硬質なかんじである。
ハイランドモルト、あるいはキャンベルタウンのモルトとかんじた。
ここまで、2本テイスティングして、ほとんどピートをかんじない、もちろんタリスカーとは夢にも思わないのである。
[ NO.3 ]タクティカル(タリスカー) オールドモルトカスク 1979 22年 50%
【 香り 】
上品で繊細な熟成香、軽いエステル香。こってりとしたところはないが、かなりの熟成をかんじる。しばらくすると、甘いかおりや、バニラ香がただよってくる。
【 味 】
非常に軽いピートを感じる。上品、かつ繊細な味、かるくシェリーをかんじるときもある。
ピートの効いていない、熟成したハイランドあるいは、アイラモルトとかんじられた。
[ NO.4 ] スコッチモルト販売 1979-2000 21年 58%
【 香り 】
軽いピートの香り、アルコール臭が強く、かおりがなかなか開いてはこない。しばらくすると甘くキャラメルのかおりがたってくる。
1時間位たって、熟成香がかんじられるようになる。
樽香は、古い樽の印象、あるいは、カビの印象。ドライな香りのなか、この古さが全体の印象を引き締めている。
【 味 】
軽いピート、あるいは、シガーの印象。味の方もドライであり甘味、酸味はごく少ない。さらに口の中がぴりぴりするシャープさを持ち合わせている。
世渡りの悪いモルトとでもいおうか、しぶく、照れ屋のこのモルトは一般受けしないかもしれない。
[ NO.5 ]オフィシャル リミテッドエディション 60.0%
【 香り 】
うまい、香りから、味を想像すると思わず「うまい」といってしまう。熟成大である、それでいてくどくない。その後、海の香りあるいは、オゾン香のような「なまもの」の香り。
【 味 】
ドライでシャープ、熟成、軽くピート。
たしかにうまいのであるのだが、タリスカーのパンチ、無骨な個性はどこにいったのか。望みすぎとは思うが、タリスカーには期待が大きすぎるのである。
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